「家族のために何か残したいけれど、遺言書はまだ早い気がする…」
そんな悩みを持つあなたへ。まずは、法的な縛りのないエンディングノートからスタートしてみませんか?
行政書士の視点から、初心者でも気軽に始めることができる「最短ルート」を解説します。
エンディングノートの役割を知る
まずは、遺言書との違いをサクッと理解しましょう。
・遺言書:「法的効力」がある。財産分けの指定など(守りの書面)
・エンディングノート: 「想い」を伝える。葬儀の希望や連絡先など(つなぐ書面)
法令上、エンディングノートには財産を処分する法的効力はありません。(あくまで備忘録であり、法的な権利義務を発生させるものではありません)
だからこそ、形式にとらわれず「自由に、何度でも書き直せる」のが最大のメリットです。
自分の情報を「見える化」する
まずは、あなたに「もしも」があった時、家族がパニックにならないための情報をまとめます。
・基本情報: 本籍地、マイナンバー、年金基礎番号
・デジタル遺品: スマホのロック解除、SNSのアカウント、サブスクの有無
これらがまとまっているだけで、残された家族の事務作業は大幅に軽減されます。
「お金の地図」を作る
通帳の場所や印鑑のありかだけでなく、資産の全体像を書き出します。
・プラスの資産: 銀行口座、証券口座、保険、不動産
・マイナスの資産: ローン、クレジットカード、連帯保証の有無
【アドバイス】口座番号まですべて書く必要はありません。「〇〇銀行に口座がある」という情報だけで、家族は調査を進めることができます。(暗証番号、パスワードは絶対に書かないでください。)
葬儀・供養の「希望」をメモする
いざという時、家族が一番迷い、後悔しやすいのが「葬儀」と「お墓」です。
・葬儀:規模(家族葬か否か)、呼びたい友人リスト
・供養:希望のお墓、散骨の意向など
ここは「わがまま」を書いてOK。あなたの価値観を伝えておくことが、家族の心の負担を軽くします。
保管場所を伝え、遺言書へつなげる
書き終えたら、一番大切なステップです。
・隠しすぎない(貸金庫や、鍵のかかった引き出しにしまい込まない):せっかく書いても見つからなければ意味がありません。信頼できる家族に「あそこに置いてあるよ」と一言伝えましょう。
・遺言書への橋渡し:書いてみて「これは法的に確実に残したい(例:特定の誰かに家を譲りたい)」と思ったら、そこが遺言書作成のタイミングです。
この記事が、あなたの第一歩を後押しするきっかけになれば幸いです。
まずは1ページ、今日のご自身の気持ちから書き始めてみませんか?
お気に入りの一冊を手に取ることが、最初の一歩になります。
※「法務省 エンディングノート」で検索すると、書式が無料でダウンロードすることができます。
